英語の発音の練習ってどのようにすれば良いかわからないですよね?
私は学校の英語の授業で発音をしっかり習った記憶はありません。
そのためどうやって勉強すれば良いかわからずカタカナ英語のままやり過ごしてしまいがちです。
TOEICではスピーキングはありませんが正しい発音を覚えておけばリスニングで正確に聴き取れるようになります。
そのためカタカナ英語でいいやと思わず発音を学んでおきましょう。
発音の勉強のためにこの記事では24個の子音の発音記号を取り上げます。
ネイティブスピーカーの音声付きですので実際の音を聴けますよ。
なお母音やフォニックス、音節など他の発音学習も順番に進めていきましょう。
詳しくは発音学習の解説記事をご覧ください。
英語の子音は日本語より強く発音する
英語では子音をしっかり強く発音します。
そのため日本語と比べて英語のほうが少しツンツンした印象を受けます。
さらに英語は日本語よりも子音が多くあります。
分類方法によって多少の違いがありますが、日本語の子音は16個、英語は24個と言われています。
数は多くあるので嫌な気持ちがするかもしれませんが、しっかり強く発音するということはそれだけ大切だということ。
母音は細かい違いが難しいですが、子音は発音記号さえ覚えれば簡単。
しっかりこの記事で子音の発音を覚えてしまいましょう。
発音記号を覚えて正しい子音の発音をしよう
子音は綴り(スペル)と発音がほぼ同じなので覚えやすいですが、正しい発音をマスターするために発音記号を覚えましょう。
それでは個の子音の発音記号を見ていきましょう。
個の子音の発音記号と発音の仕方、単語と文の例と音声をリストアップ
子音を聞き分け・言い分け、発音練習がしやすいように単語や文を実際のネイティブスピーカーの音声と共にリストアップしました。
息だけの無声音と声を出す有声音
子音を細かく見る前に無声音と有声音について解説します。
発音には「無声音」と「有声音」の2種類があります。
- 無声音:声を使わない息だけの音
- 有声音:声帯を振動させて声を出す音
無声音は声を出しません。
口や舌だけを使い喉は使わないんです。
なので無声音のときは喉が震えません。
一方、有声音は喉を使って声を出します。
喉に手を置くと震えるのがわかります。
破裂音:唇を弾くような音
破裂音は唇を弾くような音で、口の使い方はこの3つ。
- 両唇
- 舌先
- 口の奥
口の使い方3種類と無声音・有声音の組み合わせで破裂音は6種類(3種類✕2種類)になります。
破裂音の一覧
実際に破裂音の発音方法や使われている単語を音声付きで見ていきましょう。
/ p / ほとんどパ行
/ p /は日本語のパ行から母音を取ったPの部分だけの音です。
つまり母音とセットになるとほぼ日本語のパ行と同じ。
ポイント両唇をしっかりくっつけて息をため、一気に息を吐き出します。
/ p /の発音
/ p /を含む単語
「p」「pp」とつづります。
pen / pén / ペン
pocket / pɑ́kit / ポケット
happy / hǽpi / 幸せな
map / mæp / 地図
stop / stɑ́p / やめる
注意「map」や「stop」など子音で終わる単語は後ろに母音を足さないように注意。
「map」は「マップ」ではなく「マッp(←破裂音)」、「stop」は「ストップ」じゃなくて「スタッp(←破裂音)」になります。
/ p /を含む文
Could you play the piano?
Push or pull?
/ b / ほとんどバ行
/ b /は日本語のバ行のBでOK。
口の形は/ p /と同じですが、発声方法が/ p /と違い/ b /は喉の声帯を震わせて声がでている有声音です。
日本語のバ行より唇をしっかり密着させて、たくさんの息を出すとより英語らしい音になりますよ。
ポイント両唇をしっかりくっつけて息をため、一気に「ブッ」と声を吐き出します。
/ b /の発音
/ b /を含む単語
「b」「bb」とつづります。
bag / bǽg / バック
buy / bái / 買う
ribbon / ríbn / リボン
member / mémbər / メンバー
job / dʒɑb / 職
注意「job」など子音で終わる単語は後ろに母音を足さないように注意。
「ジョブ」ではなく「ジャb(←破裂音)」
/ b /を含む文
He went to big business.
There is a big building between the bank and the bakery.
/ t / ほとんどタ行
/ t /も息だけの無声音で、日本語のタ行の「た」「て」「と」の音。
基本的にはタ行の母音を外した「T」でOKなんですが、実は「たちつてと」の「ち」「つ」は、他の音と舌の位置が違います。(実際に舌の位置に注意して言ってみると分かりやすいです)
ポイント舌先を上の歯茎につけて息を溜め舌先を離しながら勢いよく息だけを吐き出します。
/ t /の発音
/ t /を含む単語
通常「t」「tt」とつづり、時々「ed」「th」とつづります。
tea / tiː / お茶
bottle / bɑ́t / ボトル
thailand /tάɪlænd/ タイ
quiet / kwáiət / 静かな
stopped / stɔpt / stopの過去形
/ t /を含む文
Tim and Tom are twins.
/ d / ほとんどダ行
舌の位置は/ t /と同じですが/ d /は声を出す有声音です。
息ではなく声を乗せて「ドゥ」と言います。
日本語のダ行の母音を外した「D」の音なのですが、/ t / 同様「だぢづでど」全ての音が/ d /の音というわけではありません。
/ d /に母音をつけると「だ・でぃ・どぅ・で・ど」になります。
ポイント舌先を上の歯茎につけて息を溜め、舌先を離しながら勢いよく声を乗せて吐き出します。
/ d /の発音
/ d /を含む単語
「d」「dd」とつづります。
day / déi / 日
door / dɔr / ドア
did / díd / doの過去形
add / ǽd / 追加する
good / gúd / 良い
/ d /を含む文
Have a good day!
/ k / ほとんどカ行
/ p /や/ t /と同じく/ k /も無声音です。
母音がつくと日本語の「カ行」と変わりません。
/ k /だけだと「クッ」というアニメなどで悔しい時に出す喉を鳴らすような音になります。
ポイント舌の奥を口の上につけて息を溜め、離しながら勢いよく「クッ」と息だけを吐き出します。
/ k /の発音
/ k /を含む単語
通常は「c」「k」「ck」、ときどき「cc」「ch」「qu」とつづります。
「qu」は/ kw /、「x」は/ ks /と発音することがよくあります。
queen / kwíːn / 女王
school / skúːl / 学校
next / nékst / 次の
like / láik / 好き
black / blǽk / 黒
/ k /を含む文
Keep quiet.
/ g / ほとんどガ行
日本語のガ行の「g」でOK。
/ b /、/ d /と同じく、音が出る/ g /は有声音です。
母音がつくと、日本語の「がぎぐけご」と変わりません。
/ g / だけだと「グググ・・・ッ」というアニメの悪役がやられそうな時に出す声になります。
ポイント舌の奥を口の上につけて息を溜め、離しながら勢いよく「グッ」と声を吐き出します。
/ g /の発音
/ g /を含む単語
通常「g」、ときどき「gg」とつづります。
「x」は後ろに強く発音する母音が続く場合、/ gz /と発音します。
gold / góuld / 金
green / grin / 緑
tiger / táigər / 虎
bag / bǽg / バッグ
egg / ég / 卵
/ g /を含む文
Greg is a great pianist.
摩擦音:すき間から出す音
今回は、すき間から音を出す「摩擦音」です。
摩擦音も先程の破裂音と同じく「無声音」と「有声音」に分けられます。
日本人が難しいと感じる/ f / / v / / θ / / ð /が含まれるのでしっかり練習しましょう。
摩擦音の一覧
それでは摩擦音の音と使われている単語をチェックしましょう。
/ f / 下唇を当て息を漏らす
日本人は/ f /の音を日本語のは行に置き換えて発音しがちですが、口の形が違います。
/ f /上の前歯を下唇の上にそっと添えます。
前歯で下唇を噛むというより優しく当てるイメージ。
そのまま息を出すと/ f /の音になります。
日本語の「は行」とは違うので注意してくださいね。
この口の形が/ f /と/ v /の発音の最大のポイントです。
ポイント上の前歯を下唇に軽く当て、その隙間から息を出します。
無声音なので声はなく息だけです。
/ f /の発音
/ f /を含む発音
通常は「f」「ff」「ph」、ときどき「gh」とつづります。
five / fáiv / 5
find / faind / 見つける
effort / éfərt / 努力
graph / grǽf / グラフ
enough / inʌ́f / 十分な
/ f /を含む文
I'm feeling fine.
/ v / 下唇を当て音を漏らす
口の形は/ f /と同じ。
違いは/ v /が有声音なので息の代わりに声を出すだけです。
ポイント上の前歯を下唇に軽く当て、その隙間から声を出します。
/ v /の発音
注意/ v /の音をバビブベボの/ b /の音と混同しないよう、ここでしっかり/ v /をマスターしましょう。
/ v /を含む単語
通常「v」とつづります。
five / fáiv / 5
video / vídiòu / ビデオ
very / véri / とても
seven / sévn / 7
save / séiv / 救う
/ v /を含む文
Love the life you live.
/ θ / 舌先を前歯につけて息を出す
日本人は/ θ /の音を日本語の「ス」に置き換えて発音しがちですがこれらは違う音。
舌先を前歯の下につけ、そのまま息を出すと/ θ /の音になります。
ポイント前歯の下に舌先を軽く当て、その隙間から息を出します。
無声音なので音は出しません。
/ θ /の発音
注意舌先は少し前に出しますが唇より手前で十分。
舌の位置を気にして、前に出しすぎないように注意しましょう。
/ θ /を含む単語
「th」とつづります。
three / θríː / 3
thing / θíŋ / ものごと
everything / évriθiŋ / 全てのこと
bath / bæθ / 風呂
tooth / tuθ / 歯
ポイント「th」の発音は/ θ /か/ ð /のどちらか。
単語の頭と終わりにある「th」は/ θ /のことが多いです。
/ θ /を含む文
Thirty-three and a third per cent.
/ ð / 舌先を前歯につけて音を出す
口の形は/ θ /と同じ。
違いは息の代わりに声を出すだけです。
日本人は/ ð /の音を日本語の「ズ」に置き換えて発音しがちですが、これらは違う音。
舌の位置に注意しましょう。
ポイント前歯の下に舌先を軽く当て、その隙間から声を出します。
/ ð /の発音
/ ð /を含む単語
「th」とつづります。
this / ðís / この
brother / brʌ́ðər / 兄弟
rhythm / ríðəm / リズム
weather / wéðər / 天気
with / wíð / 〜と
ポイント「th」の発音は/ θ /か/ ð /のどちらか。
「this」「with」などの英語の機能としての単語や単語の語中にある「th」は/ ð /のことが多いです。
/ ð /を含む文
My mother and father enjoyed themselves.
That was then.
/ h / ほとんどハ行
/ h /は口の最も奥、喉での摩擦音です。
日本語の「ハ行」の「は」「へ」「ほ」に近く、基本はハ行の母音を外した「h」でOK。
しかしハ行といっても「は」「へ」「ほ」だけです。
実際に口に出してみると日本語の「ひ」「ふ」は喉の奥ではなく口の先で発音していることがわかるかと思います。
ポイント「ハァ」というため息の音、寒い時に「はぁーー」と息を出して手を温める時の音です。
/ h /の発音
この口の形は無声音だけ。
/ h /の口の形の有声音はありません。
/ h /を含む単語
通常「h」、ときどき「wh」とつづります。
house / háus / 家
who / húː / 誰
hot / hɑ́t / 暑い
happy / hǽpi / 幸せ
behind / biháind / 後ろに
ポイント「his」「him」「her」など弱く読む単語は/ h /が発音されません。
・his:ヒズ → イズ
・him:ヒム → イム
・her:ハー → アー
今はとりあえず「そういうことがあるんだな」と知ってるだけで大丈夫。
/ h /を含む文
Hi, how are you?
/ s / ほとんどサ行
/ s /は母音がつくと、ほぼ日本語の「サ行」と同じ。
ただし、「さ、すぃ、す、せ、そ」となり、/ si / だけは「シ」ではなく「スィ」であることに注意しましょう。
「C」は「シー」ではなく「スィー」なのもこれ。
ポイント舌先を上の歯茎に近づけ、舌と歯の隙間から「ス」と息を出します。
/ s /の発音
/ s /を含む単語
通常「s」、たまに「c」「sc」とつづります。
size / sáiz / サイズ
bus / bʌ́s / バス
class / klǽs / クラス
city / síti / 市、街
science / sáiəns / 科学
/ s /を含む文
See you soon!
/ z / ほとんどザ行
/ z /は/ s /の有声音で、母音がつくとほぼ日本語の「ザ行」。
「ざ、ずぃ、ず、ぜ、ぞ」となります。
ただし/ zi /だけは「じ」ではなく「ずぃ」であることに注意しましょう。
「music」が「ミュージック」ではなく「ミューズィック」となるイメージ。
ポイント舌先を上の歯茎に近づけ、舌と歯の隙間から「ズ」と声を出します。
/ z /の発音
/ z /を含む単語
通常「z」「zz」、ときどき「s」「ss」とつづります。
size / sáiz / サイズ
zoo / zúː / 動物園
husband / hʌ́zbənd / 夫
scissors / sízərz / ハサミ
jazz / dʒǽz / ジャズ
/ z /を含む文
That music is Jazz.
注意Thatは「Th」のスペルなので/ z /ではなく、前回の/ ð /の音。
カタカナ英語に引きずられないように注意しましょう。
/ ʃ / 口が突き出る「シ」
静かにして欲しい時に、人差し指を前に出して、「シィー」っと言いますよね。
この時に、日本語の「し」より唇を前に突き出しましょう。
これが/ ʃ /の口です。
舌の前の部分(舌先より少し上)を上の歯茎に軽く当て、その隙間から擦れるように出します。
/ ʃ /は無声音なので声ではなく息だけを出してくださいね。
ポイント唇を少し丸めて前に出し、「シ」と息を出します。
/ ʃ /の発音
/ ʃ /を含む単語
通常は「sh」とつづり、ときどき「c」「ch」「ci」「s」「ss」「ti」とつづります。
she / ʃíː / 彼女
sugar / ʃúgər / 砂糖
machine / məʃín / 機械
delicious / dilíʃəs / 美味しい
international / ìntərnǽʃənəl / 国際的な
/ ʃ /を含む文
You should give it a shot.
/ ʒ / 口をすぼめた「ジ」
/ ʒ /は/ ʃ /の有声音バージョン。
/ ʃ /の口と同じです。
ポイント唇を少し丸めて前に出し、「ジ」と声を出します。
/ ʒ /の発音
/ ʒ /を含む単語
通常「s」、ときどき「si」とつづります。
casual / kǽʒuəl / 普段の
usually / júːʒuəli / いつもは
visual / víʒuəl / 視覚の
television / téləvìʒən / テレビ
rouge / rúːʒ / 口紅
/ ʒ /を含む文
I usually watch television.
破擦音:摩擦音+破裂音
次のテーマは摩擦音と破裂音が融合した、その名も「破擦音(はさつおん)」。
今までの摩擦音とは違い伸ばし続けられない単発の音です。
日本語の「チ」「ヂ」に小さな「ッ」をつけるイメージでOK。
/ tʃ / ほとんど日本語の「チ」
/ tʃ /はまさに、破裂音の/ t /と摩擦音の/ ʃ /が組み合わさった1つの音。
/ s /(スィ)や/ ʃ /(シーッ)の摩擦音のように音を伸ばし続けません。
/ tʃ /は/ t /の音のように単発で、日本語の「チ」に小さな「ッ」をつけるイメージです。
ポイント舌先を上の歯茎につけて、舌先を離しながら勢いよく「チ」と息を出します。
/ tʃ /の発音
舌先が上の歯茎に触れる位置は/ t /に比べ、/ tʃ /はやや後ろに下がる感覚。
日本語の「た」と「ち」を発音して確認してみてください。
/ tʃ /を含む単語
通常「ch」「tch」、ときどき「t」「ti」とつづります。
chair / tʃέər / 椅子
cheese / tʃíːz / チーズ
question / kwéstʃən / 質問
kitchen / kítʃən / キッチン
adventure / ədvéntʃər / 冒険
/ tʃ /を含む文
Potato chips are at the kitchen.
/ dʒ / ほとんど日本語の「ヂ」
/ dʒ /は/ tʃ /の有声音バージョン。
/ tʃ /の口と同じです。
ポイント舌先を上の歯茎につけて、舌先を離しながら勢いよく「ヂ」と声を出します。
/ dʒ /の発音
/ dʒ /を含む単語
通常「j」「g」、ときどき「dge」「dj」とつづります。
jam / dʒǽm / ジャム
gesture / dʒéstʃər / 身振り
adjust / ədʒʌ́st / 調整する
age / éidʒ / 年齢
bridge / bridʒ / 橋
/ dʒ /を含む文章
Languages are a bridge between people.
流音:日本人最大の壁「R」「L」
日本人が英語のスピーキングとリスニングで最も苦手とするのが「R」と「L」の使い分け。
難しい理由はシンプルでどちらの音も日本語にはないからなんです。
日本語にない音なので「R」と「L」を発音するときは日本語の「ラ行」を代用してしまいがちです。
しかし、そもそも「ラ行」と英語の「R」「L」はまったく違う音。
しっかりと区別をつけられるようにしましょう。
「R」と「L」を使い分けるときのポイントは舌の動きだけ。
「ラ行」「R」「L」の違い
試しに日本語の「らりるれろ」って言ってみてください。
意識してなかったと思いますが「ラ行」を発音するときは、舌先を図のように歯茎の上の真ん中あたりで弾いていませんか?
一方の「R」の音は舌を根元から後ろに引き、舌先をどこにもつけずに発音する音。
また「L」の音は、その舌先を少し前に持ってきて上の歯茎につけたままで発音する音です。
このように「R」と「L」の発音のポイントは舌の位置。
それではそれぞれ実際にどう発音するのかをみていきましょう。
/ r / 舌は奥に引き、かすかに「ぅ」を感じる
/ r /は、口を突き出したアヒル口です。
唇をすぼめるので「ぅ」の音がかすかに入っているように聞こえます。
舌を奥に引き力を入れて、うがいをする時のように喉を鳴らしましょう。
なお「r」は母音でも使います。
R母音も復習してみてくださいね。
ポイント舌を根元から奥に引き力を入れながら喉を鳴らすように声を出します。
舌先はどこにも触れません。
/ r /の発音
ものすごく、こもった音が響いたら、それが/ r /の音です。
/ r /を含む単語
「r」「rr」とつづります。
read / ríːd / 読む
rain / rein / 雨
ribbon / ríbn / リボン
ポイント/ r /の音で始まる単語は、唇を「う」の形にすぼめて前に突き出すアヒル口にしてから舌を引くと、キレイに発音できます。
arrive / əráiv / 到着する
carry / kǽri / 運ぶ
/ r /を含む文
I'm really sorry.
What are your reasons for rushing here?
/ l / 舌先をつけたまま
日本語の「らりるれろ」は舌先を一瞬だけつけて出す音ですが、/ l /は舌先をしっかりつけたまま舌の左右から出す音です。
舌先を上の歯茎につけたまま「らりるれろ」と言ってみましょう。
「うら、うり、うる、うれ、うろ」と、モワっとした「う」のような声が「らりるれろ」の前についてしまいますよね。
そのモワッとした音が/ l /です。
ポイント舌先を上の歯茎にしっかりつけたまま、舌の左右から声を出します。
実は「L」の音にはもうひとつの発音があるんです。
同じ/ l /の発音記号でも、先ほどの「L」の発音とは異なり「ゥ」や「ォ」に聞こえます。
そのため多くの日本人が「ん?」と困惑してきた存在。
暗い音のため、この発音を「ダークL」と言います。
ダークLはこのようなときに出てきます。
- Lの次に続く音が子音のとき
- Lの音で終わるとき
つまり、「L」の後ろに母音が続かないときです。
このダークLの発音ですが舌先は上の歯の裏につけなくてOK。
舌は奥に引きつつ、べたーと下げるイメージです。
もはや「L」なのか何なのか良くわからない脱力系の音。
例えば「cool」という発音は英語では「クール」とは聞こえず「クーゥ」や「クーォ」と聞こえます。
ポイント舌先を上の歯茎に近づけて、舌を引きながら下げ「ォ」と言います。
/ l /を含む単語
「l」「ll」とつづります。
まずこの2つは通常の「L」です。
lead / líːd / 先導する
lion / láiən / ライオン
続いてこの3つは母音が続かないので「ダークL」になります。
cool / kúːl / 涼しい
milk / mílk / 牛乳
meal / míːl / 食事
/ l /を含む文
I live in London.
When shall we leave?
半母音:母音に似ている子音
子音ですが母音の音に似ているので「半母音」と呼ばれる音があります。
微妙な違いなので日本人にとってとても難しい音ですが、この機会にマスターしてしまいましょう。
/ w / 口笛の口で「ウ」
/ w /は、とても短い/ uː /のような音です。
口笛を吹く時のように唇を前に出した状態から、口を戻しながら発音するのがポイント。
ポイント口をすぼめて唇を前に突き出し、元に戻しながら短く「ウ」と発音します。
口を突き出しながらではなく、突き出したあとに戻しながら小さく「ゥ」と言うと発音が綺麗になります。
「woman」は日本語で「ウーマン」と言いますね。
ネイティブスピーカーも同じように口を丸めて発音しますが、発音記号には下の通り/ uː /「ウー」の音はありません。
/ wúmən /
実は/ u: /の音に似ている半母音の/ w /「ウ」と、口を丸めない/ ʊ /「ウ」、2つが繋がって「ウゥマン」と発音されているので「ウーマン」と聞こえるんです。
/ w /を含む単語
通常は「w」、ときどき「wh」「qu」「gw」とつづります。
「qu」は/ kw /、「gw」は/ gw /と発音することがよくあります。
woman / wúmən / 女性
wish / wíʃ / 望む
white / wáit / 白
win / wín / 勝つ
queen / kwíːn / 女王
/ w /を含む文
What a wonderfuld world!
/ w /の音は日本人にとってとても微妙な音。
練習のために/ w /の発音を含む単語と含まない単語をリストアップしました。
/ w /のありなしを聞き分け・言い分けてみましょう。
まずはこの2つ。
wall / wɔl / 壁
all / ɔl / すべて
続いてはこの2つ。
wait / wéit / 待つ
eight / éit / 8
聞き分けられましたか?
よく聞くと「ゥ」が発音されているのがわかるかと思います。
/ j / 「ヤ」の口で「イ」
日本語の「ヤ」を言う始めるとき「イ」の口の形をしてますよね?
その口の形のまま、舌に力を入れて発音します。
母音が続く場合は日本語の「ヤ行」でOK。
ポイント日本語の「ヤ」をいい始める時の口の形で、舌と天井の隙間を狭め舌に力を入れて「イ」と言います。
/ j /の発音
赤の点線の隙間ををグッと狭めてみましょう。
ギギっと軋むくらいのイメージで狭めると発音しやすいです。
/ j /を含む単語
通常は「y」、ときどき「i」「u」「ew」とつづります。
yes / jes / はい
yen / jén / 円
yogurt / jóugərt / ヨーグルト
onion / ʌ́njən / 玉ねぎ
few / fjúː / 少しの
/ j /を含む文
Today is yesterday's pupil.
/ j /も非常に聞き分け・言い分けが難しい音です。
音のありなしを比較してみましょう。
まずはこの2つ。
yes / jes / はい
S / és / エス
続いてはこの2つの単語です。
ear / íər / 耳
かなり難しいですよね。
私も今でもこの聞き分け・言い分けには苦労しています。
鼻音:鼻から出す「ン」
最後の子音の発音記号は英語の3つの「ン」です。
口のどこかを閉じてして鼻から出す音を「鼻音」と言い/ m /、/ n /、/ ŋ /はすべて鼻音の有声音。
閉じた部分を解放するまではすべて「ン」に聞こえます。
/ m /、/ n /、/ ŋ /は日本語にもある音なので簡単。
後ろに続く子音の影響で自然と使い分けられるのでそこまで意識しないで大丈夫ですよ。
/ m / 日本語のマ行
唇を閉じて鼻から空気を「んー」と出す音が/ m /の音です。
唇を閉じて開放すると「ん〜マ」という音になります。
基本的に日本語のマ行と同じ音になります。
/ m /は口を閉じる音なので「him」など/ m /で終わる単語は語尾が「ン」と聞こえます。「ヒム」というより「ヒン」って聞こえますよ。
ポイント唇を閉じて、鼻から「む」と声を出します。英語の「ン」のうち、唇をしっかり閉じる特徴を持つのが/ m /です。
/ m /の発音
/ m /を含む単語
通常は「m」「mm」とつづります。
make / méik / 作る
simple / simple / シンプルな
common / kɑ́mən / 共通の
him / hím / 彼に
home / hóum / ホーム
/ m /を含む文
My mother made marmalade.
/ n / 舌を上の歯茎につけた「ン」
/ n /は日本語のナ行とほぼ同じで、母音が後ろにつくと日本語の「なにぬねの」になります。
舌を上の歯茎につけて「ん」と発音し、開放すると「ん〜ナ」という音になります。
ポイント舌先を上の歯茎にしっかりつけ、鼻から「ぬ」と声を出します。
/ n /の発音
/ n /を含む単語
通常は「n」「nn」とつづります。
nose / nóuz / 鼻
night / nait / 夜
connect / kənékt / 繋ぐ
sunny / sʌ́ni / 晴れた
clean / klin / 綺麗な
/ n /を含む文
No news is good news.
/ ŋ / 鼻から「ング」
/ ŋ /は「g」と「k」の前限定の「ン」の音で「ング」に近くなります。
この「グ」は聞こえなくてOK。
「Hong Kong(香港)」は、私たちは普通に「ホンコン」と発音しますが、この「ン」が/ ŋ /の音。
正確には「ホング コング」が近いのですが、「グ」を発音していませんね。
ポイント舌の後ろを上につけ、鼻から「ング」と声を軽く出します。「グ」の音は聞こえるか聞こえないかぐらい。強く発音しすぎないよう注意しましょう。
/ ŋ /の発音
/ ŋ /を含む単語
通常「ng」、ときどき「n」とつづります。
king / kiŋ / 王
think / θíŋk / 思う
wrong / rɔŋ / 間違った
feeling / fíːliŋ / 感覚
among / əmʌ́ŋ / 〜の間に
/ ŋ /を含む文
Let's sing a song.
似ている発音の聞き分けチェックテスト
聞き分けテスト1:/ p / / b /
/ p /と/ b /どちらの音か確認しながら聞いてみましょう。
単語がどの順で発音されているか聞き分けたあと言い比べてください。
テスト1-1:cap (キャップ帽)、cab (タクシー)
これからこの2つの単語を流します。
流れる順番を聞き分けてください。
- cap / kǽp / キャップ帽
- cab / kǽb / タクシー
聞き分けテスト1-1:cap (キャップ帽)、cab (タクシー)
テスト1-2:rope (ロープ)、robe (部屋着)
続いてはこちらの2つ。
- rope / róup / ロープ
- robe / róub / 部屋着
聞き分けテスト1-2:rope (ロープ)、robe (部屋着)
テスト1の答え
/ p /と/ b /の聞き分けテストの答えはこちら。
テスト1-1
- cab / kǽb / タクシー
- cap / kǽp / キャップ帽
テスト1-2
- rope / róup / ロープ
- robe / róub / 部屋着
聞き分けテスト2:/ t / / d /
/ t / / d /どちらの音か確認しながら聞いてみましょう。
単語がどの順で発音されているか聞き分けたあと言い比べてください。
テスト2-1:right (正しい)、ride (乗る)
これからこの2つの単語を流します。
流れる順番を聞き分けてください。
- right / ráit / 正しい
- ride / ráid / 乗る
聞き分けテスト2-1:right (正しい)、ride (乗る)
テスト2-2:pot (鉢)、pod (さや)
次はこの2つ。
- pot / pɑ́t / 鉢
- pod / pɑd / さや
聞き分けテスト2-1:pot (鉢)、pod (さや)
テスト2の答え
/ t / / d /の聞き分けテストの答えはこちら。
テスト2-1
- ride / ráid / 乗る
- right / ráit / 正しい
テスト2-2
- pot / pɑ́t / 鉢
- pod / pɑd / さや
聞き分けテスト3:/ k / / g /
/ k / / g /どちらの音か確認しながら聞いてみましょう。
単語がどの順で発音されているか聞き分けたあと言い比べてみてくださいね。
テスト3-1:back (後ろ)、bag (カバン)
これからこの2つの単語を流します。
流れる順番を聞き分けてください。
- back / bǽk / 後ろ
- bag / bǽg / カバン
聞き分けテスト3-1:back (後ろ)、bag (カバン)
テスト3-2:pick (選ぶ)、pig (豚)
続いてはこの2つ。
- pick / pík / 選ぶ
- pig / píg / 豚
聞き分けテスト3-2:pick (選ぶ)、pig (豚)
テスト3の答え
/ k / / g /の聞き分けテストの答えはこちら。
テスト3-1
- back / bǽk / 後ろ
- bag / bǽg / カバン
テスト3-2
- pig / píg / 豚
- pick / pík / 選ぶ
聞き分けテスト4:/ r / / l /
続いての聞き分けテストは日本人の最大の壁/ r /と/ l /です。
単語がどの順で発音されているか聞き分けたあと、言い比べてみてくださいね。
テスト4-1:fly (飛ぶ)、fry (揚げる)
これからこの2つの単語を流します。
流れる順番を聞き分けてください。
- fly / flái / 飛ぶ
- fry / frái / 揚げる
聞き分けテスト4-1:fly (飛ぶ)、fry (揚げる)
テスト4-2:play (遊ぶ)、pray (祈る)
続いてはこの2つ。
- play / pléi / 遊ぶ
- pray / préi / 祈る
聞き分けテスト4-2:play (遊ぶ)、pray (祈る)
テスト4-3:light (光)、right (正しい)
続いてはこの2つ。
- light / lait / 光
- right / préi / 正しい
聞き分けテスト4-3:light (光)、right (正しい)
テスト4-4:glass (ガラス)、grass (草)
最後はこの2つの単語です。
- glass / glǽs / ガラス
- grass / græs / 草
聞き分けテスト4-4:glass (ガラス)、grass (草)
テスト4の答え
/ r / / l /の聞き分けテストの答えはこちら。
テスト4-1
- fly / flái / 飛ぶ
- fry / frái / 揚げる
テスト4-2
- pray / préi / 祈る
- play / pléi / 遊ぶ
テスト4-3
- light / lait / 光
- right / préi / 正しい
テスト4-4
- glass / glǽs / ガラス
- grass / græs / 草
子音の発音をレベルアップさせたいなら発音専門コーチとトレーニング
発音学習の基本は自分の耳で聞いて自分の口で発音すること。
そのためどうしても自分の感覚に頼りがちで、「これって本当に合ってるの?」と思ってしまいます。
自分で判断ができないと、どれだけ頑張って発音を練習してもレベルアップに限界が来てしまいます。
さらに上手い発音にしたいのであればスポーツと同じくコーチに見てもらいましょう。
さらに言うとコーチは誰でも良いわけではなく発音専門のコーチがベスト。
発音矯正の経験が知識が豊富なのであなたの発音を的確に指摘してくれますよ。
様々な発音のコーチがいますが、私がおすすめするのは『ハツオン』という発音に特化したコーチングサービス。
フィリピンの留学会社が運営していて発音学習に関して多くの留学生からとても評判が良いんです。
日本人留学生への授業経験が豊富なのであなたの学習にぴったりですよ。


まとめ
この記事では24個の発音記号を紹介しました。
母音と比較すると日本語と似ている発音なのでマスターしやすいと思います。
もし効率的に勉強したい、よりネイティブスピーカーに近い発音を目指したいのであれば発音専門のコーチに指導してもらいましょう。


子音と合わせて母音の発音もマスターしましょう。
母音は微妙な違いなので難しいですが頑張っていきましょう!!