TOEICで800点取るために必要な英文法を2ヶ月でマスターする方法

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TOEICで800点取るために必要な英文法を2ヶ月でマスターする方法

著者情報

著者紹介

マサ

カナダ・バンクーバー在住のエンジニア
効率的な英語勉強法を日々模索する万年英語中級者。
1年の勉強でTOEICで800点取るための勉強法を自身の失敗から発信中です。
詳しいプロフィール

TOEICで高得点を取るなら文法の知識は絶対必要です。
そんなの当たり前でしょ?と思うかもしれませんが、実はとても重要なこと。

600-700点レベルであればなんとなく勉強していたり、海外旅行が好きであったりすると案外取れてしまうんです。
そこから先の800点までいくには英文法の壁があります。

それは長めで複雑な文の構造をしっかり理解するかどうかがポイントになるからです。
文章中の1文が読めなくても、聴き取れなくても大体の意味・内容は取れます。
しかし解釈が難しい文は問題になりがち。

文法の知識を蓄え、しっかりと難しい文も理解できれば得点アップが望めます

例えばビートルズに『Here comes the sun』というタイトルの曲があります。
通常であれば「The sun comes here.」という中学校1年生でもわかる英文です。

この『Here comes the sun』は倒置が使われています。

場所を表すhereを強調するために先頭に飛び出してきたので、「動詞(come)+主語(the sun)」とひっくり返った語順になります。
もし倒置の知識がなければ「The sun comes here.」という簡単な文でも「Here comes the sun.」と形が変わっただけでわからなくなってしまいますよね。

TOEICで800点を取るためには簡単な問題は取れて当たり前。
いかに難しい文の解釈を間違えずに正解を重ねていけるかが鍵です。

そうは言ってもどのレベルまで文法をマスターすれば良いかわからないですよね?
私はTOEICの対策には高校英語レベル、つまり大学受験で使う英語を理解していれば十分だと考えています。

具体的になぜ高校英語の文法で十分なのか、そして具体的な勉強の仕方をおすすめ参考書と共にご紹介します。

TOEICで800点取るために必要な英文法のレベルは高校英語

TOEICで800点以上の高得点を取るためには英文法の確実な理解が必要です。
しかし通訳・翻訳者レベルの難しい知識はいりません。

具体的には高校英語レベルの英文法の知識がTOEIC800点獲得に必要です

日本の学校で行われる文法教育はしっかりしており、高校卒業レベルつまり大学受験で使う英文法の知識があれば十分TOEICのテストに対応できます。

TOEICはビジネスで使われる英語の力を見るテストです。
裏を返せば通訳や翻訳などの英語のプロとして働くためのスキルは必要ありません。

つまり多くの方が経験する大学受験レベルの文法の知識がついていれば、あとは単語を覚えていくだけで800点は取れるようになります。

ちなみにTOEICでよく出る単語の覚え方はこちらの記事からどうぞ。

注意もしあなたがTOEICで990点満点を取りたい、プロの通訳・翻訳としてやっていきたいのであれば高校英語レベルでは足りません。
深い英文法の理解が必要になってきます。
このサイトは1年でTOEIC800点取るのが目標です。
申し訳ありませんがTOEIC990点満点取るための勉強法はお伝えしていません。

TOEICで800点取るために必要な英文法は高校レベル、つまり大学受験に対応できるレベルでOKです。
そして私は英文法を英語学習の初期にすべてきだと考えています。
なぜ最初に英文法をしなければいけないのかをご説明します。

勉強を始めた初期に文法をマスターするのが鉄則

英スポでは1年でTOEIC800点取るための勉強法をお伝えしています。
1年間の学習スケジュールのうち英文法は最初の2-3ヶ月目でマスターするべきとしています。

TOEICで800点取るための学習スケジュール
TOEICで800点取るための学習スケジュール

英文法は最初のうちにマスターしなくてはいけないのです。

それはなぜか。

文法こそが言語のルールだからです。

英語だけでなくすべての言語に文法があり、その文法通りに文が作られているのでコミュニケーションが取れるんです。
そのルールを知らずに勉強をしていても非効率極まりません。

例えばプロのサッカー選手を目指しているのにサッカーのルールを知らなかったとします。
毎日走り込みをして、数百本のシュート練習をする。
一見サッカーが上手くなったように見えますよね?

いざ試合に出て、点が取れるからとゴール前にずっとい続けたらどうなりますか?
それはオフサイドです。
彼はオフサイドのルールを知らないがために実践では全く役に立ちません。

もちろん走り込みやシュート練習が無駄になっている訳ではありません。
ルールを知り実践形式の練習をすることで効率的に結果を得られるわけです。

1年でTOEIC800点取りたいのであれば何としても効率を上げなければいけません。
遠回りをする余裕なんてないんです。

最初に文法をマスターしておけば、それ以降の英文読解やリスニングでさえもあなたの身に吸収できるスピードと質が目に見えてアップします。

『文法』というルールを英語学習の初期に手に入れ、効率的な学習を進めていきましょう。

英語学習において文法の勉強を最初にしなくてはいけない理由が伝わりましたでしょうか。
ここからは具体的な勉強方法をご紹介します。
私も実際にこのように進めて、力がついたと実感できた方法です。

英文法の参考書は丸暗記しようとせずに何度も繰り返し読む

英文法の勉強をするなら参考書を使いましょう。
会話の中で自然と身につくものもありますが、1年という限られた期間なら体系的にまとまった参考書で学ぶのが適切です。

参考書を使って勉強するといっても、本の内容を一字一句丸暗記する必要はありません。
大切なのは参考書を繰り返し何度も読み返すこと

一度で覚えようと思わなくて大丈夫。
スピード感を重視して何度も同じ本を読んでみてください。

2ヶ月で参考書を繰り返し読む

英文法は深く掘ろうと思えばどこまでもいけてしまう沼です。
本に書いてあるすべてを覚えようとしてしまうと案の定、沼にはまってしまいます。

参考書の内容をすべて覚える必要はなく、大切なことだけインプットしていきましょう。

大切なことだけと言っても量はとても多いです。
一回で覚えるのは無理なので、短期間で何度も繰り返し読み進めていきましょう。

ここで大切なのは「短期間で」ということ。
人は必ず忘れます。
1ヶ月後には覚えた内容の80%ほどを忘れてしまうと言われています。
いわゆる短期記憶というもので、すぐに忘れてしまうことで脳内のメモリーを節約するメリットもあります。
例えば週末に訪れる友達の家の住所はそのときだけ覚えておけば良いですよね。

しかし英文法(や英単語)は忘れたくないですよね?

短期記憶からずっと覚えておける長期記憶に移行してあげる必要があります。
長期記憶に切り替えるには忘れそうなタイミングでもう一回記憶を呼び起こすんです。

友達の家の住所は忘れてしまいますが、自宅の住所は忘れないですよね?
それは何度も言ったり書いたりしているので住所の情報の置き場所が長期記憶に切り替わったのが理由です。

英文法の参考書も同じように何度も繰り返し読むことで、長期記憶になり知識が定着していきます。

一度で覚えようとせずに繰り返すことで忘れないようになるのですが、大切なのは復習のタイミング。
1日経つだけでかなりの量を忘れてしまい、時間が経てば経つほど思い出すのに時間がかかってしまいます。

一方で何度も繰り返すことで忘れる量を減らすことができます。

つまりできる限り短いスパンで読み返すことで文法の知識が記憶に定着するんです。

具体的には参考書のセクション(ひとつの項目や見開きのページなど区切りの良いところ)ごとに勉強し、復習と新しいセクションを組み合わせます。

  • 6日前にやったセクション
  • 3日前にやったセクション
  • 1日前にやったセクション
  • 新しいセクション

このように復習のタイミングを少しずつ開けていきます。
すると効果的に記憶を呼び戻すことになり、頭に定着してきます。

大体の参考書であれば、この方法を使って2ヶ月の間に2周はできると思います。
すると8回ほど同じセクションを読むことになるので英文法の知識はほとんど残っていることでしょう。

そうなったら覚えるフェーズは終わり。
そのあとはリーディングの勉強やや過去問を解いていて、文法を調べるために参考書を使っていきます。

リーディングや過去問の勉強中にわからなかった文法は参考書に戻って調べる

1年の最初に参考書を使って文法をマスターしたかと思いますが、リーディングや過去問をやっていると文法的にわからない文が出てくるはずです。
そんなときは最初に使った参考書で調べましょう

ここで大切なのは「最初に使った参考書」を使うこと。
先程の忘却曲線の話にあるように、定期的に呼び起こしてあげるのが脳に良いんです。
別の参考書は新しい記憶。
ぜひ一度(、いや何度も)使った参考書でわからない文法を調べてみてください。

「あっ!! これ見たことあるぞ!!」という感情も記憶が定着するポイントのひとつでもありますよ。

これまで参考書を使った英文法の勉強法をお伝えしました。
続いてはおすすめの参考書を3冊紹介します。

海外在住者が選ぶ間違いない英文法の参考書3選

私は海外在住で日々たくさんの英文を読みます。
そんな生活の中でわからないことは参考書を使って調べるんですが、TOEICの勉強にもぴったりの参考書を3冊ご紹介します。

英文法のレベル別、今までの勉強歴に合わせた参考書はこの3冊です。

それぞれの参考書の内容を紹介していきます。

中学英語の基礎固め:これでわかる 中学英文法

今のTOEICの点数が500点以下であったり、英語に苦手意識があるのであればまずは中学校の英文法から始めましょう。
これでわかる 中学英文法」は文法の解説だけでなく、問題もあるので理解度をチェックできます。

高校英語で点数UP:キク英文法

キク英文法」は大学入試に必要な文法の知識がギュッと詰まった参考書です。
本の帯にもあるように大学入試だけでなくTOEIC対策にもなります。
文法のルールが淡々と書かれ、暗記するのにぴったりな構成になっています。
1セクションも短いのでサクサク勉強が進みます。

このサイトは1年でTOEIC800点を取るのが目的の勉強法を共有していますが、もし数年レベルで英語力を上げたいのであれば「一億人の英文法」のほうがおすすめ。
こちらは暗記というよりネイティブスピーカーの考え方を理解するためのもの。
「キク英文法」とは方向性が違うんですよね。

英文法のより深い理解:English Grammar in Use Book

すでに700点以上取れていたり、上に書いたような文法の参考書を持っているのであれば世界中でベストセラーの「English Grammar in Use Book」を使ってみてください。
こちらはすでに紹介した他の参考書とは違いすべて英語。
しかし英語学習者向けのため簡単な文や単語で解説してくれていますので安心してくださいね。

見開き2ページで1ユニット(セクション)になっていて、解説と問題がセット。
イラストを使った説明も多いので思ったよりサクサク進められますよ。

まとめ

英文法は英語のルールです。
1年でTOEICの点数を一気に上げたいのであれば最初に参考書を使って一気に仕上げてしまいましょう。
英文法を理解してからリーディングなどの勉強をすると効率が爆上がりします。

そのときに一度ですべて覚えようとするのではなく、何度も何度も繰り返し読み返すことで記憶に定着していきます。

そんな繰り返し勉強法にぴったりなのはこの3冊。

ぜひ文法をマスターして英語学習のスタートダッシュを決めましょう。