TOEICを1年で一気に上げるなら英英辞書を使う勉強が絶対な理由

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マサ
カナダ・バンクーバー在住のエンジニア
効率的な英語勉強法を日々模索する万年英語中級者。
1年の勉強でTOEICで800点取るための勉強法を自身の失敗から発信中です。
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あなたが日本の学校で教育を受け、その後も日本で英語学習を続けているのであれば、英単語の意味を日本語で解説する「英和辞書」を使っているのではないでしょうか。
この記事ではTOEICの点数を一気に上げたいのであれば英英辞書、つまり英単語を英語で解説するを使うべきだという理由をご説明します。
英英辞書をあなたの英語学習で使うべきメリットとデメリット、そしておすすめの英英辞書をご紹介します。
英英辞書を英語学習に取り入れる3つのメリット
あなたの英語学習、特にTOEIC対策の勉強において英英辞書はとても有効です。
そのメリットはこの3つ。
- 日本語で考えなくなる
- ボキャブラリーが増える
- 知らない単語の意味まで推測できるようになる
それぞれ具体的に解説します。
1. 日本語で考えなくなる
英英辞書は英単語を英語で説明する辞書です。
つまり一切日本語が書いてありません。
TOEICの問題を思い出してみてください。
日本語が一切なくすべて英語ですよね?
つまりTOEIC対策をするのであれば、わざわざ日本語を頭に入れる必要はないんです。
特にリーディングセクションは時間との勝負。
英語を日本語に訳している時間はもったいない。
英語を英語のまま考える癖をつけておくのが得点アップの秘訣のひとつです。
2. ボキャブラリーが増える
わからない英単語を辞書で調べますが、説明の中にもわからない単語が出てきます。
その単語をさらに調べていくことでボキャブラリーが増えていきます。
英語は同じ単語や言い回しを避ける傾向にある言語です。
ある文章の中で、最初の段落と最後の段落で内容はまったく同じだけど違う単語を使うといったことはよくあります。
いわゆる類語やパラフレーズといったものですね。
この言い換えが混乱のもとになり、TOEICの点数が上がらないハードルになってしまいます。
英英辞書では意味を説明するために別の単語を使います。
例えば「analysis」という単語を調べるとこれらの単語が出てきます。
- investigation
- study
- inquiry
その中の「study」は中学校1年生でも知っている単語ですが、「勉強」とだけ覚えていると意味が取れません。
この文脈では「研究」「調査」といった意味で使われています。
英英辞書を使い、多くの英単語に触れることでボキャブラリーが増えていきますよ。
3. 知らない単語の意味まで推測できるようになる
英英辞書には英単語の説明欄に接頭辞や接尾辞が載っています。
「un-」は反対や否定、「re-」は繰り返しといった意味があり、単語の構造から意味を推測できます。
また語根(語源)も合わせて載っています。
「vision」の語源はラテン語の「見る=videre」で、「目で見える」というイメージがあるんです。
この語根と接頭辞・接尾辞を組み合わせれば、
- 「tele(遠く) + vision(見る)」は「television」で「テレビ」
- 「vision(見る) + able(できる)」は「visible」で「見える」
のように単語の意味をイメージから推測できるようになります。
接頭辞・接尾辞、語根についての詳しい解説は英単語学習法の記事でしています。
合わせてチェックしてみてくださいね。
こういった接頭辞や接尾辞、語根を使った説明は英和辞書にはなかなかないんですよね。
最近のオンライン辞書には載っていることがありますが、紙の辞書はスペースに限りがあるのでなかなか…。
一方で英英辞書にもデメリットがあります。
英英辞書を英語学習に取り入れる際の2つのデメリット
英英辞書を学習に取り入れるのはメリットだけではなくデメリットも存在します。
- 意味を理解するまでに時間がかかる
- 日本では手に入りにくい
しかしこれらのデメリットも対策方法があります。
合わせてご説明します。
1. 意味を理解するまでに時間がかかる
英英辞書は英単語は英語で説明します。
そのため英語学習を始めたばかりのころは説明を読んでも意味がわかりません。
説明の中の単語を調べて、その説明の中の単語をさらに調べて…と無限ループに陥ってしまうことも。
その対策は2つあります。
ボキャブラリーや知識が増えると理解ができるようになる
そもそもですが、ボキャブラリーや知識(接頭辞や接尾辞、語根)が増えるとスムーズに理解ができるようになってきます。
最初のうちは辛いです。
かなり時間がかかります。
しかし諦めずに英英辞書を使い続ければスラスラと読めるようになってきますよ。
初学者向け・子供向けの辞書を使う
辞書に使われている単語が難しすぎる場合には初学者向けや子供向けの辞書を使うのがおすすめです。
日本語の辞書でも広辞苑のような分厚くて難しい辞書もあれば小学生が使う辞書があるように、英英辞書にもレベルに合わせた説明があるんです。
オンライン辞書では通常の説明とは別に初学者向けの項目があるものがあります。
次のセクションで具体的にご紹介しますね。
ちなみに私は娘に小学生向けの英英辞書を買ったのですが、説明も丁寧でわかりやすかったので今では娘以上に私が使っています。
2. 日本では手に入りにくい
日本では英和辞書がメジャーのため、なかなか英英辞書が売っていません。
実際に書店に行って見てもらえればわかりますが、2-3種類あれば良い方ではないでしょうか。
種類が少ないと自分に合った辞書に巡り会えにくいですよね。
そうならないようにする方法はこの2つです。
アプリや電子書籍を使う
最近では著名な辞書がアプリ版や電子書籍版(Kindleがメジャー)を出していることが多いです。
アプリや電子書籍であれば日本にいても購入できますし、わからない単語に出会ったときにパッと調べられます。
「辞書は絶対に紙だ」というこだわりがないのであればアプリや電子書籍を購入してみてください。
Amazonの海外発送を使う
辞書は紙派というあなた(私もです)はAmazonの海外発送を使って購入しましょう。
多くの場合アメリカからの発送になりますが、関税もかからず早ければ数日で配送されます。
アメリカの現地の人たちが実際に使っている辞書を購入することができるので、こだわりがある方におすすめです。
TOEIC学習におすすめの英英辞書
TOEIC学習におすすめの英英辞書を3つご紹介します。
1. Dictionary.com (Web・アプリ)
Dictionary.comは世界で1億以上もダウンロードされているオンライン辞書です。
私も実際にWeb版とスマホアプリを使っています。

この辞書は単語を文で説明しているのがおすすめのポイント。
素っ気ない言葉の定義だけではわかりづらいんですよね。
難しい説明だけでなく「LEARNERS」という学習者向けのタブを押すと簡単な単語を使って、文の中で意味を説明してくれます。

そして類語も載っているのでボキャブラリーが一気に増えTOEIC対策にはぴったりです。

2. Oxford English Dictionary (紙)
英英辞書二大巨頭のひとつが「Oxford English Dictionary」です。
イギリスのオックスフォード大学の言語学研究によって開発・分析された語彙が掲載されています。
書籍や論文だけでなく、Webサイトなどで使われている英単語が対象のため最近使われている言葉も載っているのが特長です。
イギリスの大学が研究し、イギリスの出版社が出している辞書ですがアメリカやカナダ、オーストラリアなど世界中の英語が含まれていますよ。
3. Longman Dictionary of Contemporary English (紙)
英英辞書二大巨頭ももうひとつがこの「Longman Dictionary of Contemporary English」です。
ロングマンはPearson Educationという英語学習の企業が出している辞書ということもあり、英語学習者に合った辞書。
説明がシンプルだったり、重要度に合わせた色分けがされていたりと英語学習の中で使うのだったらオックスフォードよりもこちらのほうが良いかもしれません。
ここまでは大人向けの辞書をご紹介しましたが、続いては子供向けの2種類の辞書をご紹介します。
4. Merriam-Webster’s Elementary Dictionary (紙・Kindle)
「Merriam-Webster’s Elementary Dictionary」はアメリカのグレード3-5(8-11歳)をターゲットにした辞書。
学習用辞書として世界で一番売れている辞書のひとつです。
私が娘に買い、私自身も愛用しているのがこの辞書です。
この辞書には先程ご紹介した語根(語源)も載っているので、ボキャブラリーを増やすのにぴったりです。
またアメリカの子供が使うということもあり、アメリカ文化の説明なども載っていてイメージから単語を知ることもできます。
5 Scholastic Children’s Dictionary (紙)
「Scholastic Children’s Dictionary」はその名の通りScholastic社から出ている辞書です。
対象はアメリカのグレード3-6(8-12歳)なのでMerriam-Websterと同じと考えて良いでしょう。
Scholastic社は子供向けの絵本を多く手掛けている出版社で、絵本に使われている単語は他社よりも実用的だと感じています。
他社の絵本に使われている単語は使用頻度が低いことが多いんですよね…。
正直に言ってMerriam-WebsterとScholasticどちらにするかは決め手に欠くといったところ。
手に入りやすい方を買うといった選び方でも良いかもしれません。
まとめ
この記事ではTOEIC対策の学習に英英辞書を使うべき理由をご紹介しました。
英英辞書を使うメリットはこの3つ。
- 日本語で考えなくなる
- ボキャブラリーが増える
- 知らない単語の意味まで推測できるようになる
一方でデメリットはこの2つです。
- 意味を理解するまでに時間がかかる
- 日本では手に入りにくい
しかしこのデメリットは時間が解決してくれたり、オンライン・Amazonを活用すればまったく気になりません。
ぜひ英英辞書を使って英語学習の効率を上げていってくださいね。