アメリカ英語・イギリス英語どちらを勉強する?海外在住者が徹底解説

著者情報

マサ
カナダ・バンクーバー在住のエンジニア
効率的な英語勉強法を日々模索する万年英語中級者。
1年の勉強でTOEICで800点取るための勉強法を自身の失敗から発信中です。
詳しいプロフィール
英語の勉強をしている方に「アメリカ英語とイギリス英語どちらを勉強すれば良いの?」とよく聞かれます。
結論から言うとどちらでも良いです。
私はカナダで生活していますが、どちらかの英語を集中して勉強しておけば良かったと思うことは一度もありません。
しかしそれでは乱暴かと思います。
もしあなたにどちらかの英語へのこだわりがないのであればアメリカ英語を勉強しましょう。
理由はこの2つ。
- 日本の英語教育はアメリカ英語
- 映画やドラマなどアメリカ英語に触れる機会が多い
それでは具体的に解説していきます。
目次
アメリカ英語とイギリス英語、勉強するのはどちらでも良い
アメリカ英語とイギリス英語どちらを勉強すれば良いのか気になっているかと思います。
率直に言うと勉強するのはどちらでも良いです。
アメリカ英語とイギリス英語では発音や語彙などに違いがありますが、どちらも正しい英語。
良い悪いもありません。
具体的にどのような違いがあるのかはこの記事の後半で解説しますね。
アメリカ英語とイギリス英語、あなたの好みで選びましょう。
ハワイも含めアメリカに行くことが多かったり、ハリウッド映画が好きならアメリカ英語。
UKロックを聴いたり、オーストラリアへの留学を考えているならイギリス英語。
このようにあなたの興味に合わせて選んでもらって大丈夫。
もし特にこだわりがないのであればどうすればよいでしょうか。
決め手がないならアメリカ英語がおすすめ
もしどちらの英語が良いかの好みがないのであればアメリカ英語を選びましょう。
それは日本人にとって慣れている英語だから。
日本人がアメリカ英語に慣れている理由はこの2つ。
- 日本の英語教育はアメリカ英語
- 映画やドラマなどアメリカ英語に触れる機会が多い
理由1:日本の英語教育はアメリカ英語
日本の学校で教えられているのはアメリカ英語です。
つまりあなたが今まで触れてきた英語は基本的にアメリカ英語になります。
そのため書店で売っている英語の参考書のほとんどがアメリカ英語をベースにしています。
日本の書店ではイギリス英語に特化した参考書はあまり見かけません、
その後、第二次世界大戦のあと一気にアメリカ文化が日本に入ってきました。そのタイミングで学校教育でもアメリカ英語が使われるように変わってきたのです。
理由2:映画やドラマなどアメリカ英語に触れる機会が多い
英語の勉強にNetflixやDisney+などの動画配信サービスを活用することもあるでしょう。
それらで観られる映画やドラマの多くがアメリカで作られたもの。
英語学習者に人気の『FRIENDS』はニューヨーク、『フルハウス』はサンフランシスコが舞台になっています。
つまり東海岸と西海岸の違いはありますが、典型的なアメリカ英語が話されているんです。
一方『ダウントン・アビー』や『シャーロック』のようにイギリスが舞台の作品はコテコテのイギリス英語を聴くことができますよ。
世界中いろんな英語のアクセントがある
そもそも英語にはアメリカとイギリス以外にも多くのアクセントがあります。
英語が公用語の国だけでもたくさんあるのに、私たち日本人のように勉強をして英語を話す人々も多くいます。
TOEICで使われれいるものだけでもこの4つがあります。
- アメリカ英語
- イギリス英語
- カナダ英語
- オーストラリア英語
TOEICで使われている英語の違いについてはアクセントの比較記事をご覧ください。
参考記事:厳選動画でTOEICリスニング4ヶ国の英語の訛りの違いを完全習得
なお実際にはこれら4つ以外にいろんなアクセントがあります。
私が住むカナダのバンクーバーは移民がとても多い街です。
そのためそれぞれの母国語のアクセントがある様々な英語が聞こえてきます。
「イギリス英語以外は英語ではない」「完璧なアメリカ英語をマスターする」といったことは無意味。
よく相談を受けますが、留学・ワーホリ先をアクセントで選ぶのはナンセンスです。
参考記事:英語の訛りを気にしてワーホリの渡航先を決めるのはナンセンス
日本人が日本語英語を抜け出すのはかなり難しい
悲しいですが、私たち日本人が大人になってからネイティブスピーカーと同じ英語をマスターするのはかなり難しいです。
細かな単語のニュアンスや発音の違い、言葉の背景にある文化を理解するのは不可能とも言えるでしょう。
そうすると私たちのベースにある日本語・日本文化の色を残した英語になってしまうのはしょうがないこと。
完璧なアメリカ英語・イギリス英語を目指すのではなく、あくまでもTOEICで点を取るためやコミュニケーションのためのツールとして英語を見ていきましょう。
続いてはアメリカ英語とイギリス英語の違いについてご紹介します。
様々な違いがあるのですが、ここでは代表的なものをピックアップしました。
アメリカ英語とイギリス英語の違い
具体的なアメリカ英語とイギリス英語の違いをご紹介します。
それぞれの英語の基本的な情報をはじめ、発音や語彙、文法の比較をしていきます。
基本情報の比較
まずはアメリカ英語とイギリス英語の基本的な違いです。
アメリカ英語 | イギリス英語 | |
---|---|---|
発祥 | アメリカ | イギリス |
特徴 | 本来の文法を崩し、省略形が多い。 シンプルな表現を好む。 |
基本に忠実な正しい英語。 丁寧で礼儀正しい表現を好む。 |
使われている国 | アメリカ、カナダ、フィリピンなど | イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、インド、シンガポールなど |
使っている人の例 | バイデン大統領 | エリザベス女王 |
発音や語彙、文法の比較
続いては発音の違いです。
アメリカ英語 | イギリス英語 | |
---|---|---|
イントネーション | 抑揚が強い | 抑揚が弱く比較的フラット |
発音 | スペル通りではない場合がある | スペル通りに読むことが多い |
rの発音 | 子音の前の「r」も発音する。 「here」は「ヒアR〜」と聞こえます。 |
子音の前の「r」を発音しない。 「here」は「ヒア」と聞こえます。 |
tの発音 | 「t」が「d」や「r」に近い発音になります。 「water」が「ワダー/ワラー」と聞こえます。 |
母音に挟まれた「t」をしっかり発音します。 「water」は「ウォータ」と聞こえます。 |
英スポの発音学習記事ではアメリカ英語・イギリス英語どちらも解説しています。
次は使われている語彙、言葉の比較です。
まったく違った言葉を使っているものやスペルが違うものがあります。
アメリカ英語 | イギリス英語 | |
---|---|---|
アパート | apartment | flat |
エレベーター | elevator | lift |
地下鉄 | subway | underground |
薬屋 | drug store | chemist |
色 | color | colour |
お気に入り | favorite | favourite |
中心 | center | centre |
守備 | defense | defence |
アナログ | analog | analogue |
最後は文法の違いです。
アメリカ英語 | イギリス英語 | |
---|---|---|
日付 (2022年1月23日) |
1/23/2022 | 23/1/2022 |
~しましょうか? | Will 〜? | Shall 〜? |
過去のこと | 過去形を使う。 I lost my book. |
現在完了形を多く使う。 I have lost my book. |
イギリス連邦の国でありつつアメリカの隣国という文化的・地理的な背景が影響しているんですね。
それぞれの英語を動画で比較
アメリカ英語とイギリス英語の違いを実際の動画で比較してみます。
典型的な話し方はニュースキャスターがわかりやすいです。
そこでアメリカ英語はABC、イギリス英語はBBCが放送した東京オリンピックに関するニュースの動画をご紹介します。
アメリカ英語:ABC
イギリス英語:BBC
それぞれの英語のアクセントの特徴が感じられましたか?
イギリス英語については日本人が慣れていないので少し聞き取りづらいかもしれませんね。
まとめ
この記事ではアメリカ英語とイギリス英語どちらを勉強するべきかをご紹介しました。
特にこだわりがないのであればアメリカ英語を勉強するのがおすすめです。
日本の学校ではアメリカ英語を教えているため慣れていますし、勉強のための教材も多いためです。
しかしTOEICのリスニングではイギリス英語も使われているため、ある程度耳を慣らしておきましょう。